遺言書が複数見つかり日付の無いものがある

Q、被相続人の字で書かれた遺言書が複数見つかりました。このような場合どの遺言書が最も有効ですか?

被相続人の遺品整理などをしなければならないと思い部屋を掃除していたら遺言書が臭いました。
まだこれから遺産相続問題について相続人同士で話し合いをするので、とても良いタイミングで遺言書が見つかってくれたのですが、なんと遺言書が次から次に見つかり、中にはは日付のないものもあります。
このような場合にはどの遺言書を相続協議に使用すればよいのでしょうか?
特に公正遺言書などになっている形跡はなく、あくまでも被相続人が自筆によって書いているものだと思います。

文字は間違いなく被相続人のものですが、毎年書いていたのではないかと思うほどたくさんあり日付がないものがあるので困っています。
色あせていて日付の確認ができないものなどもあるので、こういったものら効力を持たないとは思いますが、その他の遺言書についてはどのように扱い相続協議に役立てればよいのでしょうか?

A、確認できるなかで最も日付の新しいものを使用します。

遺言書が複数見つかった場合には確認できる中で最も日付の新しいものが有効なものとして扱われることになっています。
ただし、日付が最も有効だと思える遺言書に比べて明らかに新しいものだと思われるような内容の遺言書があればこちらを優先にするケースもあります。
との遺言書を対象にするのが良いのか、税理士さんに確認した上で協力すると良いでしょう。
公正遺言証書に残っていれば公正役場にて内容を確認することができるのですが、自筆による遺言書の場合、このような部分での確認ができませんのでどうしても税理士さんに相談しながら今後の遺産協議においてどの遺言書を使うのかを決めなくてはなりません。

また複数の遺言書が見つかり、どれか一つを遺産協議に使用することが決まったら、その他の遺言書については効力を持たないものとなりますから、相続人が全員集まっている場所で必ず破棄するようにしましょう。
シュレッターなどにかけるのが1番よい方法と言えます。
例えば日付が最も新しいものについては、お孫さんが生まれる前に書かれたものであり、日付のない遺言書の中にお孫さんが生まれてからの内容が記されているのであれば、こちらが新しい遺言書だと判断することができるので、こちらの遺言書を相続協議には使用することになります。
全ての遺言書に書かれている内容を一度確認した上で、どれが最も新しいのかを最終的に決めなくてはなりません。

相続人同士が決めようと思っていても自分に都合の良い内容が記されている遺言書が最も新しい形として主張しまう事があり、相続人同士が喧嘩をすることもありますから、冷静に判断してくれる立場の人間を間に挟むようにしましょう。
基本的に相続問題などについては税理士さんがプロ中のプロですから、どんなことでも親切に相談にのってくれます。
また、遺言書を見せた際に必要であれば筆跡関係や遺言書の検査等についてのアドバイスをしてくれますから、正しく遺言書を扱いながら相続協議を円満に行うことができるでしょう。

被相続人が相続人の為に残してくれた遺言書ですから、できるだけ被相続人の意向がしっかり反映されるように複数残された遺言書の中でも最も新しいものを見極めていかなくてはなりません。
また、自筆による遺言書というのは証人などもおらず実際に被相続人ご本人が書いたものかどうかを確認するのはとても難しいと言えます。
そのため被相続人の文字を真似て、誰かが偽造をしたものでないかを確認するためにも、念のために筆跡鑑定に出してみるのも一つの方法といえるでしょう。
その上で間違いなく被相続人が書いたものだということがわかれば、相続人の方々ら安心してその後の相続協議が続けられるでしょう。